
院長:高木お気軽にご相談ください!
こんにちは、湘南カイロ平塚整体院の高木です。ラウンドの翌日、肘の内側がズキズキして「また来たか…」とため息をついた経験はありませんか。
ゴルフ肘は、適切なストレッチとセルフケアを組み合わせることで、ゴルフを続けながらでも改善を目指せる症状です。ただし、間違ったアプローチを続けると慢性化してしまうリスクがあります。今日は安全に、そして効果的に肘の内側の痛みに向き合う方法をしっかりお伝えします。
「次のコンペまであと2週間しかない」「やっと取れた予約なのに休みたくない」そんな気持ちを抱えながらもグリップを握り続けている方は、ぜひお読みください。整体院で多くのゴルファーの肘の痛みを診てきた経験から、今日から実践できる内容を具体的に解説していきます。




ゴルフ肘は「安静にすれば治る」と思われがちですが、休んでいるだけでは改善しないケースが実際には多いです。具体的な方法をお伝えします
ゴルフ肘とは、肘の内側(上腕骨内側上顆)にある腱の付着部に炎症が起きる症状です。正式には「上腕骨内側上顆炎」と呼ばれます。
手首を手のひら側に曲げる動作(手首の屈曲)や、前腕を内側にひねる動作を繰り返すことで、手首を曲げる筋肉(手首屈筋群・指屈筋群)の腱が付着する部位に過剰なストレスが蓄積して炎症が起きます。
ゴルフのスイング時に特に負担がかかるのはダウンスイングからインパクトにかけての局面で、グリップを強く握りながら手首を内側にひねる動作が繰り返されます。これが発症の典型的なメカニズムです。
特に50〜65歳のゴルファーに多く発症し、年齢とともに腱の修復力が低下することで慢性化しやすくなります。
「スイング後に肘の内側がズキッと痛む」「グリップを握るだけで肘の内側が痛い」「ラウンド翌日は肘の内側がだるい感じがする」という症状が典型的なサインです。
また、「テニス肘と同じ?違う?」と疑問に思う方も多いですが、テニス肘は肘の外側の痛み、ゴルフ肘は肘の内側の痛みという点で発症部位が異なります。
「ラウンド後だけ痛む程度だから大丈夫」と我慢してプレーを続けると、腱付着部の炎症が慢性化し、腱の変性(組織の劣化・瘢痕化)へと進行します。慢性化すると治癒に半年〜1年以上かかることもあり、場合によっては注射や手術が必要になることもあります。
「まだ動かせるから大丈夫」という判断が、最も慢性化を進めやすい落とし穴です。早めに正しいケアを始めることが、最短での改善につながります。
ゴルフ肘の根本には、手首を曲げる筋肉(手首屈筋群・指屈筋群)の過緊張と疲労の蓄積があります。これらの筋肉が硬くなると、肘の内側の腱付着部への引っ張り力が増し続けて炎症が慢性化しやすくなります。
ストレッチの目的は、この「引っ張りの力」を根本から弱めることにあります。前腕内側の筋肉の柔軟性を高めることで肘への負担が分散され、炎症が落ち着きやすい状態をつくることができます。
ただし、肘の内側に強い痛みがある急性炎症期に無理なストレッチを行うと、腱付着部への刺激がさらに増して症状を悪化させます。「気持ちよく伸びる」感覚を目安に、痛みが出ない範囲でゆっくりと行うことが大前提です。
体が冷えている状態での急なストレッチは筋肉を傷めます。入浴後や温かいタオルで前腕を温めた後に行うのが基本です。肘の内側を直接押して強い痛みがある場合(急性炎症期)はストレッチを控え、まずアイシングで炎症を落ち着かせることを優先しましょう。
部位別に実践できるストレッチを5つご紹介します。1種目だけを集中してやるより全体を組み合わせて行う方が効果的です。ラウンド後のクールダウンや入浴後のルーティンとして毎日取り入れることで、前腕内側の緊張が徐々に和らいでいきます。
全部まとめてやろうとせず、まず1〜2種類のストレッチから始めて習慣にしていきましょう。
ゴルフ肘の直接原因となる前腕内側の屈筋群を緩める最重要のストレッチです。腕をまっすぐ前に伸ばし、反対の手で手のひらを持って手首をゆっくりと甲側に反らします。
前腕の内側(肘の内側に向かう部分)がじんわり伸びる感覚が出たら正しいポジションです。肘の内側に強い痛みが走る場合は角度を浅くしてください。20〜30秒×3セット、左右交互に行ってください。
グリップを握る指の屈筋群が硬くなると、前腕全体の緊張が増して肘内側への負担が増大します。腕を前に伸ばし、反対の手で4本の指先をまとめてゆっくりと甲側に反らします。
指の付け根から前腕の内側にかけてじんわり伸びる感覚を確認しながら20〜30秒×3セット。ゴルフでグリップをしっかり握る方ほど、この部位が硬くなっている傾向があります。
肘を90度に曲げた状態で、手のひらを上向き・下向きにゆっくりと回旋させます。前腕の筋肉が全体的に動員され、スイング時に使う回内・回外の動きを均等に緩めることができます。痛みが出ない範囲で10回ずつ×3セット。ラウンドの合間や車での移動中でも、座ったまま手軽に実践できます。
上腕二頭筋の硬さは肘関節全体の可動域を制限し、スイング中に前腕屈筋への負担を増大させます。腕を後ろに引いて肘をまっすぐ伸ばし、手のひらを後ろに向けた状態で肩を後方に引きます。
肘の前面から上腕にかけてじんわり伸びる感覚を確認しながら20〜30秒×3セット。デスクワークが長い方や姿勢が前傾気味の方は特にこの部位が硬くなっています。
肩甲骨まわりの動きが悪くなると、スイング中に腕の動きを補うために前腕・肘への局所負担が増大します。両肩を大きく後ろに回して肩甲骨を寄せ、胸を開くようにゆっくりと動かします。
10回×3セットを目安に行います。ゴルフのスイングは肩甲骨の動きと腕の動きが連動しているため、肩甲骨の柔軟性を保つことがゴルフ肘の予防と改善に直結します。
ストレッチと組み合わせることで改善のスピードが上がるセルフケアをまとめました。ラウンド当日・翌日の症状の強さに応じて組み合わせを変えながら取り組んでみてください。特にアイシングは炎症を抑える即効性があり、ラウンド後の痛みが強い日には必ず実施することをおすすめします。
| ケアの種類 | 実施タイミング | 内容と目安 |
|---|---|---|
| アイシング | ラウンド後・痛みが強いとき | 保冷剤をタオルで包み肘内側を15〜20分冷やす |
| ストレッチ | 入浴後・ラウンド後クールダウン時 | 上記5種目を各20〜30秒×3セット |
| 肘サポーター・バンド | ラウンド中・日常生活中 | 内側上顆への牽引ストレスを分散・軽減する |
| グリップ圧の見直し | プレー中全般 | 必要以上に強く握らず、適切な力加減を意識する |
ゴルフ肘の再発を防ぐためには、ストレッチと並行してグリップとスイングを見直すことが重要です。「必要以上に強くグリップを握る」「インパクトで手首を強くこねるように振る」という癖は、内側上顆への繰り返し負荷を生み出す最大の原因です。
グリップ圧を7割程度に抑え、腕の力に頼らず体幹と肩甲骨の回転でスイングする意識を持つことが、根本的な予防につながります。
ここまでご紹介したストレッチとセルフケアは症状の緩和に確かに効果があります。ただ、施術の現場で多くのゴルファーの肘を診てきた経験から、率直にお伝えしたいことがあります。ゴルフ肘をストレッチだけで根本から改善するケースは、実際にはそれほど多くありません。
なぜなら、肘の内側の腱への過剰な負担が生まれている本当の原因は、前腕の筋肉の硬さだけでなく、肩甲骨の動きの制限・胸椎の回旋制限・骨盤のゆがみが複合的に絡み合っているからです。
スイングは全身運動であるにもかかわらず、特定の部位だけで動きを補おうとする身体の代償が、肘の内側に集中的な負荷をかけ続けます。
「ラウンドするたびに肘が痛くなる」「少し良くなったと思ったらまた再発する」という方に共通しているのは、症状の出ている場所(肘)だけを見て、根本にある身体のアライメントを見直していないということです。
首・肩・肩甲骨・肘・手首の連動性を総合的に検査することで、本当に必要なアプローチが初めて見えてきます。
「もう歳だから仕方ない」という言葉を患者さんから聞くことがあります。確かに年齢とともに腱の修復力は低下します。しかし、正しいアプローチで身体のバランスを整えることで、50代・60代でも肘の痛みを改善しながらゴルフを楽しんでいる方はたくさんいます。
この年齢だから仕方がないと諦めずに、まず身体の状態を正確に把握することが大切です。
「コンペが近いのに肘が痛い」「せっかくの週末ゴルフを諦めたくない」——その気持ち、とてもよく分かります。ゴルフは天候・コースの予約・同伴者との都合が重なってようやくできるもの。「今日は休んで」と簡単に言えないことも承知しています。
でも、痛みを我慢してグリップを握り続けることは、確実に症状を深刻化させていきます。今日ご紹介したストレッチをラウンド後のルーティンに取り入れながら、「なかなか変わらない」「もっとしっかり診てほしい」と感じたときは、ひとりで抱え込まずにいつでもご相談ください。
ゴルフを楽しみながら肘の痛みを改善する道を、一緒に見つけていきましょう。

