
院長:高木お気軽にご相談ください!
こんにちは、湘南カイロ平塚整体院の高木です。「胃カメラで調べたのに異常なし。でも毎日胃がもたれる…」。現在、そんなもどかしい思いを抱えながら過ごしていませんか?そのような不安の中、当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
機能性ディスペプシアは、胃に器質的な異常がないにもかかわらず、胃もたれ・早期満腹感・みぞおちの痛みなどが慢性的に続く状態のことです。「異常がないなら大丈夫でしょう」と周囲に言われても、その辛さはご本人にしかわかりません。
今回は、胃の不調と栄養の関係に注目して、毎日の食事から症状をコントロールするためのヒントをお伝えします。「何を食べれば安心か」「どう食べれば症状が出にくいか」を知ることが、食への不安を手放す第一歩になります。




食事への恐怖感がストレスになり、さらに症状を悪化させる悪循環に陥っているケースが非常に多いです。正しい食事の知識を持つことで、その不安を少しずつ解消していきましょう
機能性ディスペプシア(FD:Functional Dyspepsia)とは、胃カメラなどの検査で潰瘍・炎症・がんといった器質的な異常が見つからないにもかかわらず、みぞおちの痛み・胃もたれ・早期満腹感・吐き気などの症状が慢性的に続く機能性胃腸疾患です。
日本人の成人の約15〜20%が経験するとも言われており、決して珍しい病気ではありません。
「異常なし」という診断を受けても症状が続くのは、胃の「動き(排出機能)」や「知覚(感受性)」に問題が生じているからです。胃は筋肉でできた袋状の臓器であり、その収縮・弛緩リズムは自律神経によってコントロールされています。
ストレスや睡眠不足・不規則な食生活によって自律神経が乱れると、胃の排出機能が低下し、食べ物が胃に長時間留まりやすくなります。
症状のタイプは大きく2つに分かれます。食後の胃もたれや早期満腹感が主体の「食後愁訴症候群(PDS)」と、みぞおちの痛みや灼熱感が主体の「心窩部痛症候群(EPS)」です。両方が混在するケースも多く、それぞれに合った食事アプローチが必要です。
胃の働きを正常に保つためには、胃粘膜を健康な状態に維持しながら、消化管の運動をサポートする栄養素が必要です。これらの栄養素が不足すると、胃の排出機能がさらに低下し、症状が悪化しやすくなります。
また、機能性ディスペプシアには「腸脳相関」が深く関わっています。脳と胃腸は迷走神経を通じて密接につながっており、食事の内容・タイミング・食べ方がそのまま脳へのシグナルに影響します。
食事を「何を食べるか」だけでなく「どう食べるか・いつ食べるか」という視点で見直すことが、機能性ディスペプシアの症状改善において非常に重要です。
食事の改善は薬物療法と並行して取り組むことで、その効果が最大化されます。「食事だけで治す」と力まず、毎日の積み重ねとして少しずつ習慣を変えていくことが大切です。
機能性ディスペプシアの症状を悪化させる最大の食事因子が、脂質の過剰摂取です。脂質は消化に時間がかかるため、胃からの排出が遅くなり、胃もたれや満腹感が長時間続く原因になります。
揚げ物・脂の多い肉・バター・生クリームなどの高脂肪食品は、症状が強い時期にはできるだけ控えましょう。同じ肉類でも、鶏むね肉・ささみ・白身魚など低脂肪のタンパク質源は胃への負担が少なく、症状の安定につながります。
「何を食べれば安心か」という疑問に答えるために、機能性ディスペプシアの方が意識したい食品の目安をまとめました。個人差がありますので、自分の症状と照らし合わせながら参考にしてください。
| 分類 | 食べやすい食品 | 控えたい食品 |
|---|---|---|
| 穀類 | 白米・お粥・うどん・そうめん・食パン | 揚げパン・菓子パン・ラーメン(脂質多め)・玄米(消化しにくい) |
| タンパク質 | 鶏むね肉・ささみ・白身魚・豆腐・卵(温泉卵・茶碗蒸し) | 揚げ物・脂の多い肉(バラ・サーロイン)・加工肉(ソーセージ・ベーコン) |
| 野菜 | 人参・かぼちゃ・じゃがいも・大根・ほうれん草(加熱) | 玉ねぎ・にんにく・唐辛子・ごぼう・生の野菜(大量摂取) |
| 果物 | バナナ・りんご(加熱・すりおろし)・桃(缶詰) | 柑橘系(胃酸刺激)・パイナップル・生の硬い果物 |
| 飲み物 | 常温の水・麦茶・ほうじ茶・温かい白湯 | コーヒー・炭酸飲料・アルコール・冷たい飲み物・エナジードリンク |
| その他 | 山芋・オクラ・なめこ・豆腐・ヨーグルト(少量) | チョコレート・ミント・香辛料の強い食品・スナック菓子 |
この表を参考にしながら、「食べたあとに症状が出た食品」を食事日記に記録していくと、自分だけのトリガー食品が見えてきます。完璧にやろうとせず、まず1週間だけ記録してみることから始めてみてください。
食品の選び方と並行して、胃の粘膜を守り、消化機能を支える栄養素を意識的に補うことが大切です。特に機能性ディスペプシアの改善に関わりの深い栄養素をご紹介します。
亜鉛は胃粘膜の細胞を新陳代謝させ、粘膜のバリア機能を維持するために欠かせないミネラルです。亜鉛が不足すると胃粘膜の修復が遅れ、外からの刺激に対して胃が過敏になりやすくなります。
牡蠣・牛赤身肉・豚肩ロース・卵・豆腐・カシューナッツなどに多く含まれています。亜鉛はビタミンCと一緒に摂ることで吸収率が高まるため、肉・魚介類と野菜を組み合わせた食事を意識しましょう。
ビタミンB群は自律神経の正常な機能を支える栄養素で、胃腸の蠕動運動(消化管が食べ物を送り出す動き)にも深く関わっています。ストレスが続くとビタミンB群が大量に消費されるため、仕事や生活でストレスを感じやすい方は特に不足しやすい栄養素です。
豚肉・レバー・卵・カツオ・マグロ・玄米・海苔などに豊富に含まれています。白米や白いパンに偏りがちな食生活の場合は、主食を雑穀米に変えるだけでもビタミンB群の摂取量を増やすことができます。
山芋・オクラ・なめこ・モロヘイヤ・納豆などのネバネバした食品に含まれるムチンは、胃や食道の粘膜を物理的にコーティングして、胃酸や食べ物の物理的な刺激から守る働きがあります。
消化にも優しい食品が多く、症状の強い時期でも比較的食べやすいのが特徴です。夕食に山芋の短冊切りや、なめこの味噌汁を一品加えるだけで、胃粘膜へのサポートになります。
消化酵素を豊富に含む食品を積極的に取り入れることで、胃での消化負担を軽減できます。大根(大根おろし)・パパイヤ・パイナップル(少量)・キウイ・味噌などには消化を助ける酵素が含まれています。
特に大根おろしは胃への刺激が少なく、消化酵素も豊富なため、症状が強いときでも取り入れやすい一品です。
栄養素の内容と同じくらい、食事の「仕方」が機能性ディスペプシアの症状に大きく影響します。食べ方を変えるだけで症状が落ち着くケースも多いため、ぜひ実践してみてください。
まず、腹八分目を徹底することが基本中の基本です。胃が満杯の状態になると排出機能への負担が一気に高まり、胃もたれが起きやすくなります。一口30回を目標によく噛んで食べることで、胃での消化負担を大幅に減らすことができます。
食事は1日3回、できるだけ同じ時間帯に摂ることで胃のリズムが整いやすくなります。食事中に大量の水分を摂ると胃液が薄まり消化力が落ちるため、食事中の水分は少量にとどめ、食間に意識してこまめに飲むようにしましょう。
食事を見直しても症状がなかなか変わらないという方に、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。機能性ディスペプシアの根本には、自律神経の乱れが深く関わっているケースが非常に多いのです。
胃の排出機能や知覚(感受性)をコントロールしているのは自律神経です。その自律神経は脳・脊髄から背骨の間を通って全身に伸びています。特に胸椎(背中の背骨)の5〜9番あたりから出る神経が、胃の機能に深く関わっています。
背骨の関節の動きが悪くなると、この部位から出る自律神経の信号が乱れ、胃の動きが正常にコントロールできなくなります。
食事を整えること・自律神経の通り道である背骨の状態を整えること、この両方にアプローチすることが、機能性ディスペプシアを根本から改善させるために欠かせないと、私は日々の臨床から確信しています。
「食事を変えても改善しない」「薬を飲んでも繰り返す」という方は、ぜひ一度当院にご相談ください。一人で抱え込まず、一緒に原因を探して、食べることへの不安を取り除いていきましょう。

