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ぎっくり腰が癖になる?原因と予防法を徹底解説!
こんにちは、湘南カイロ平塚整体院院長の高木諭です。皆さんは「ぎっくり腰は癖になるよ」という言葉を聞いたことがありませんか?実は私の患者さんからもよく「一度ぎっくり腰になると、また同じように痛めてしまうのはなぜですか?」という質問をいただきます。
今日はこの「ぎっくり腰が癖になる」という現象について、その原因と予防法をお伝えしていきたいと思います。

臨床歴20年以上の私がお答えします!

ぎっくり腰は欧米では「魔女の一撃」とも呼ばれるほど、突然の激痛に襲われる厄介な症状です。重い物を持ち上げた時や、くしゃみをした時、単に朝起き上がろうとした時など、日常の何気ない動作で発症することが多くあります。
もうあの痛みは二度と経験したくない…と思っていても、なぜか再発してしまうという方も多いのではないでしょうか。まずはその理由を説明いたします。
ぎっくり腰が「癖になる」と言われる本当の理由
ぎっくり腰は癖になるという言葉、実はこれには科学的な根拠があります。正しい知識と予防法を身につければ、この「癖」から抜け出すことは十分に可能です。
ぎっくり腰の根本的な原因は「柔軟性の低下」
ぎっくり腰が繰り返し起こる主な原因は、実は身体の柔軟性の低下にあります。特に重要なのは、腰椎(腰の骨)の動きの誤解です。
実は「腰を曲げる」「腰をひねる」という動作は、腰だけではなく、骨盤や股関節も大きく関係しています。
股関節や骨盤を繋がる筋肉の柔軟性が低下していると、腰を曲げたりひねったりする動作で腰椎に過度な負担がかかってしまいます。このような状態で日常生活を送っていると、腰に疲労が蓄積し、ちょっとした動作でぎっくり腰を引き起こしやすくなるのです。
ぎっくり腰が再発する理由
ぎっくり腰の根本的な原因が「柔軟性の低下」だとすると、ぎっくり腰を経験した後も、その柔軟性が自然に回復するわけではありません。つまり、根本的な原因を解消しなければ、同じ状況でまたぎっくり腰を起こしてしまうのです。これが「ぎっくり腰は癖になる」と言われる本当の理由なんですね。
では具体的に、どの筋肉の柔軟性が低下するとぎっくり腰のリスクが高まるのでしょうか?主に以下の4つの筋肉群が関係しています。
1. 脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
脊柱起立筋は背骨に沿って縦に走る筋肉群です。最も重要な役割は姿勢の維持で、人体の構造上前に倒れやすい上半身を支え、体幹をまっすぐ保ちます。体幹の伸展や側屈、骨盤の前傾といった動作にも関係しているため、柔軟性の低下によってぎっくり腰の原因となります。
2. 腸腰筋(ちょうようきん)
腸腰筋は股関節の前側にある筋肉で、脚を上げる動作などで使われます。この筋肉の柔軟性が低下すると、腰が前に反りすぎる「反り腰」の状態になりやすく、常に腰に負担がかかります。また、前かがみの姿勢をとる際にも腸腰筋が関わるため、柔軟性が低いと前かがみでの作業中にぎっくり腰を起こしやすくなります。
3. 殿筋群(でんきんぐん)
お尻の筋肉である殿筋群は、脚を後ろに上げる動作や立った姿勢を安定させるために重要です。この筋肉群の柔軟性が低下すると、骨盤が正しい位置に保てなくなり、「猫背」になりやすくなります。その結果、腰に余計な負担がかかり、ぎっくり腰のリスクが高まります。
4. 広背筋(こうはいきん)
広背筋は腕から骨盤まで広がる背中の大きな筋肉です。主に腕を後ろに引いたり内側に入れたりする動作で使われます。この筋肉の柔軟性が低下すると、物を持ち上げる時や体をひねる動きで腰に負担がかかりやすくなり、ぎっくり腰を引き起こす原因となります。
ぎっくり腰の「癖」から抜け出す4つの効果的な予防法
ぎっくり腰が癖になってしまう根本的な原因がわかったところで、次はその予防法についてお話しします。身体の柔軟性を向上させる方法と、日常生活で気をつけるべきポイントをご紹介します。

予防法1:効果的なストレッチで柔軟性を高める
ストレッチは身体の柔軟性を向上させるために非常に重要です。柔軟性の有無がぎっくり腰になるかどうかを左右すると言っても過言ではありません。特に以下の筋肉群のストレッチを日常的に行うことをお勧めします。
全てのストレッチの有効性は、その人の症状と状態に大きく関係しています。決して無理せずに、痛みが出ない時間や強度は常に意識してください。
腸腰筋のストレッチ
片膝を床につけ、もう片方の脚は前に出して90度に曲げます。上半身を起こしたまま、骨盤を前に押し出すようにすると、後ろ脚の付け根部分(腸腰筋)が伸びるのを感じるでしょう。この状態を20〜30秒キープし、左右の脚を入れ替えて行います。
殿筋群のストレッチ
仰向けに寝て、片方の脚を曲げて胸に引き寄せます。両手で膝を抱え込み、お尻の筋肉が伸びるのを感じながら20〜30秒キープします。左右の脚を入れ替えて行いましょう。
広背筋のストレッチ
四つん這いになり、片方の手を反対側の脇の下に通し、肩を床につけるようにします。頭も床につけ、反対の手は頭の上に伸ばします。背中が伸びるのを感じながら20〜30秒キープし、左右を入れ替えて行います。
予防法2:インナーマッスルを強化する
最近よく耳にするインナーマッスル。これは身体を支える深層の筋肉のことで、意識的に使わないと弱くなってしまいます。特に運動不足の方はインナーマッスルが弱い傾向があり、背骨を支える筋力が不足しているためぎっくり腰になりやすいのです。
腰痛が少ない時にトレーニングをする事で、再発防止の身体づくりを行えます。ストレッチ同様、強度と時間を調整して無理せずに行ってください。
ドローイン
仰向けに寝て、膝を立てます。息を吐きながらお腹をへこませ、肋骨と骨盤の距離を縮めるようにします。この状態を10秒間キープし、ゆっくり元に戻します。これを10回×3セット行いましょう。
フロントプランク
うつ伏せの状態から、肘と前腕、つま先を床につけて体を持ち上げます。体が一直線になるようにし、お腹に力を入れてこの姿勢を20〜30秒キープします。慣れてきたら時間を延ばしていきましょう。
予防法3:寝具を見直す
朝起きた時にぎっくり腰になったことがある方や、寝起きに腰の痛みを感じる方は、寝具が合っていない可能性があります。寝方は人それぞれなので、万能な寝具はありませんが、マットレスや敷布団が柔らかすぎたり、固すぎたりする場合は腰に負担がかかり、ぎっくり腰のリスクを高めてしまいます。
マットレスが柔らかすぎる場合の問題点 | マットレスが固すぎる場合の問題点 |
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・腰が沈み、自然な背骨のS字カーブが崩れる ・寝返りがしづらくなり、睡眠中に体が固まる ・起き上がる時に余計な力が入り、腰に負担がかかる | ・腰や肩に体重が集中し、負担になる ・体重のかかる部位に血行不良が生じる ・体の凹凸にフィットせず、姿勢が崩れる |
理想的なのは、反発力、硬さがともにあり、体の凹凸に対して沈み過ぎない構造のマットレスです。特に柔らかめの布団を使用していて、睡眠中にあまり寝返りをしない方は、寝具を見直すだけでぎっくり腰のリスクを大幅に軽減できることがあります。
予防法4:同じ姿勢を長時間続けない
同じ姿勢を長時間続けていると、特定の筋肉だけに負担がかかり、体のバランスが崩れてしまいます。体のバランスが崩れると姿勢が悪くなるだけでなく、日常生活での体の使い方も不自然になり、ぎっくり腰のリスクが高まります。
デスクワークや家事などの作業を長時間する時や、ソファーに長く座ってテレビを見る時などは特に注意が必要です。対策としては、作業中にこまめに休憩をとり、体を少し動かすことが効果的です。
人間の集中力は15分程度が限界と言われています。仕事中に15分ごとに休憩をとるのは難しいかもしれませんが、1時間に一度は立ち上がって軽くストレッチをしたり、水分補給のために歩いたりするなど、意識的に体を動かす時間を作りましょう。
ぎっくり腰の「癖」から解放されるために
ぎっくり腰の予防法についてお伝えしてきましたが、ぎっくり腰を経験したことのある方は、これらの予防法の中で自分に当てはまるものがあったのではないでしょうか。
ぎっくり腰が「癖になる」と言われるのは、実は体の使い方や姿勢、生活習慣に問題があるからなのです。つまり、適切な予防をすれば、ぎっくり腰の「癖」から解放されることは十分に可能なのです。
ここでご紹介した予防法をしっかりと実践すれば、ぎっくり腰が癖になっている方はもちろん、腰痛に悩んでいる方にも非常に効果的で、ぎっくり腰のリスクを大幅に軽減することができます。
しかし、自分の体の状態を客観的に把握するのは難しいものです。ぎっくり腰が癖になっていて、自分の体のどこに問題があるのかよくわからない方は、ぜひ専門家に相談してみることをお勧めします。

湘南カイログループは腰痛と姿勢の専門書を出版しています。多くの改善実績と科学的な検査によって、ぎっくり腰の原因となる体の歪みや筋肉の硬さを詳しく解析し、一人ひとりに合った施術と予防法をご提案しています。
「もうぎっくり腰は二度と経験したくない」「腰の痛みに怯えない生活を送りたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
あなたの健康な体づくりを、私たち湘南カイロ平塚整体院が全力でサポートします。一人で悩まず、専門家の力を借りて、ぎっくり腰の「癖」から解放された快適な毎日を手に入れましょう!


