
院長:高木お気軽にご相談ください!

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湘南カイロ平塚整体院の高木です。赤ちゃんがいつも同じ方向ばかりを向いているのを見て、これは向き癖なのか、それとも何か病気のサインなのか不安に感じていませんか。頭の形が左右で違う気がする、耳の位置がずれているように見えるなど、具体的な症状に気づいて心配されている方も多いと思います。
当院には赤ちゃんの向き癖で悩んで来院される方がたくさんいらっしゃいますが、多くの方が向き癖の症状を正しく理解していないまま、不安だけが大きくなっているケースを見てきました。今日は向き癖の具体的な症状や特徴、筋性斜頸との見分け方、そして将来への影響について詳しくお話ししていきますね。




症状を正しく理解することで、適切な対処ができるようになります
向き癖とは、赤ちゃんが寝ているときや抱っこされているときに、いつも同じ方向を向いてしまう状態のことを指します。具体的にどのような症状が見られるのか、詳しく見ていきましょう。
最も分かりやすい症状は、赤ちゃんがいつも同じ方向ばかりを向いて寝ていることです。右側ばかり、または左側ばかりを向いて寝ており、反対側を向かせようとすると嫌がって泣いてしまうという特徴があります。夜中に何度も頭の向きを変えてあげても、気づいたらまた同じ方向を向いているというケースが多いです。
赤ちゃんの半数以上に向き癖が見られ、特に右側への向き癖が多いと言われています。これは胎児期の姿勢や出産時の影響、母親の利き腕による抱っこの癖などが関係していると考えられます。
向き癖が続くと、頭の形に左右差が生じてきます。いつも同じ方向を向いているため、その側の後頭部が平らになり、反対側は丸みを帯びた形になります。これを斜頭症と呼びます。上から見ると頭が平行四辺形のような形に見えることもあります。
また、後頭部全体が平らになる絶壁頭も向き癖の症状の一つです。仰向けに寝ている時間が長いと、後頭部に圧力がかかり続けて平らになってしまいます。頭全体が横に広がる短頭症という状態になることもあります。
向き癖が強くなると、頭の形だけでなく顔にも左右差が現れることがあります。耳の位置が左右でずれている、目の大きさが違う、頬のふくらみに差がある、口角の高さが違うといった症状が見られます。これらは頭蓋骨の変形に伴って顔面の骨格にも影響が出ているためです。
向き癖がある赤ちゃんは、首や肩の動きにも左右差が見られることがあります。向きやすい方向には自由に動かせるけれど、反対側には動かしにくい、または動かすことを嫌がるという特徴があります。これは首の筋肉の発達に左右差があるためです。
向き癖と間違えやすいのが筋性斜頸です。両者の違いを理解することで、医療機関を受診すべきかどうかの判断材料になります。
筋性斜頸の最も特徴的な症状は、首にしこりがあることです。胸鎖乳突筋という、耳の後ろから鎖骨に向かって走っている筋肉の一部が硬くなり、しこりとして触れることができます。生後1ヶ月頃に気づかれることが多く、触ると小さなこぶのような硬さがあります。
向き癖の場合は首にしこりはありません。赤ちゃんの首を優しく触診してみて、左右で硬さの違いがあるか、しこりのようなものがないかを確認してみましょう。ただし、自己判断が難しい場合は必ず専門医に相談してください。
筋性斜頸の場合、親が赤ちゃんの頭を反対側に向けようとしても、首が硬くてスムーズに動かせないという特徴があります。筋肉が硬く緊張しているため、物理的に動かしにくい状態です。
一方、向き癖の場合は首の筋肉自体は柔らかく、頭の向きを変える動作自体は困難ではありません。赤ちゃんが嫌がって泣くことはあっても、首を動かすこと自体は可能です。
筋性斜頸の場合、常に首が片側に傾いた状態になります。例えば右側の筋肉が硬い場合、右側に首を傾げ、顔は左を向くという姿勢になります。これは筋肉が引っ張られているために起こる症状です。向き癖の場合は、首が傾いているわけではなく、単に顔の向きが一定方向を向いているだけという違いがあります。
向き癖を放置すると、将来的にどのような影響が出る可能性があるのかを理解しておくことも大切です。ただし、適切な時期に適切な対応をすれば、多くの場合は問題なく改善します。
頭の形の変形が強い場合、目の位置が左右でずれることがあります。これにより視覚面の問題や斜視のリスクが高まる可能性が指摘されています。ただし、これは重度の変形がある場合であり、軽度の向き癖であれば過度に心配する必要はありません。
顎の発達にも左右差が生じると、将来的に歯並びが悪くなったり、噛み合わせに問題が出たりする可能性があります。また、顎関節症のリスクも高まることが研究で示されています。顔の形の非対称が残ってしまうこともあります。
向き癖は首や肩のバランスに影響を与え、姿勢の問題につながることがあります。寝返りが片側にしか打てない、ハイハイが左右非対称になる、体幹のバランスが崩れるといった運動発達への影響が見られることもあります。
特に股関節にも影響することがあり、向きやすい側の反対側の足が立ち上がらないようになることもあります。
頭の形、髪の毛、耳や目の位置のゆがみによって、お子さまが将来的にコンプレックスを抱えてしまう可能性があります。左右で耳の位置が違うために眼鏡がきれいにかけられない、自転車用ヘルメットが装着できないといった実際的な問題も報告されています。
向き癖の症状は、赤ちゃんの月齢によって変化していきます。それぞれの時期の特徴を理解しておくことで、対処のタイミングも分かりやすくなります。
この時期はまだ首がすわっておらず、自分で頭の向きを変えることができません。胎児期や出産時の影響がそのまま残っていることが多く、向き癖が最も顕著に現れる時期です。頭蓋骨が非常に柔らかいため、少しの圧力でも変形しやすい状態です。
首がすわり始め、自分で頭を動かせるようになってくる時期です。しかし、すでについた向き癖のために、自由に動かせるようになっても同じ方向ばかりを向いてしまいます。この時期の頭蓋骨はまだ柔らかく、対処すれば改善しやすい時期でもあります。
頭蓋骨が徐々に固くなり始める時期です。寝返りができるようになり、自然と向き癖が改善されることもありますが、すでに頭の形が変形している場合は、そのまま固定されてしまう可能性があります。この時期を過ぎると改善に時間がかかるようになるため、早めの対処が重要です。
すべての向き癖が医療機関での治療を必要とするわけではありませんが、次のような症状がある場合は早めに専門医に相談することをおすすめします。
首にしこりがある、首を反対側に動かそうとしても硬くて動かない、常に首が片側に傾いている、頭の形の左右差が非常に大きい、生後4ヶ月を過ぎても向き癖が改善しない、股関節の開きに左右差があるといった症状がある場合は、筋性斜頸や股関節脱臼などの病気が隠れている可能性があります。
また、環境調整や抱っこの工夫など、家庭でできる対処法を2週間から1ヶ月程度試しても全く改善が見られない場合も、専門家に相談するタイミングと言えます。
当院では、向き癖の症状を詳しく観察し、独自の検査で真の原因を特定します。首の筋肉の硬さだけでなく、頚椎や胸椎、骨盤の変位、筋膜の緊張状態、頭蓋骨の歪みなど、複数の要因を総合的に評価します。
検査によって原因が明らかになれば、それに対する適切なアプローチ方法も明確になります。施術は3グラム程度の非常にソフトな刺激で行い、赤ちゃんの身体に負担をかけることなく、根本的な問題を解決していきます。また、ご家庭でできるケア方法も一人一人の状態に合わせて具体的にアドバイスさせていただいています。
向き癖の症状は、毎日赤ちゃんと接しているからこそ気づきにくいこともあります。少しずつ進行する変化は、見慣れてしまって異常と認識できないことがあるのです。定期的に赤ちゃんの写真を撮って記録しておくことで、変化に気づきやすくなります。
また、乳児健診では頭の形や首の動き、股関節の状態などもチェックされますので、必ず受診するようにしましょう。健診で指摘されなくても、気になる症状があれば遠慮なく質問することが大切です。
向き癖の症状を正しく理解し、早期に適切な対処をすることで、お子さまの健やかな成長を見守ることができます。もし判断に迷ったり、不安を感じたりした場合は、一人で悩まずにいつでもご相談ください。