胸郭出口症候群

胸郭出口症候群とは

胸郭出口症候群は、首から腕へ向かう神経である腕神経叢や鎖骨下動脈、静脈が圧迫されることで起きる症状です。

首から腕にかけての神経や血管は、狭い通路を通過する際に圧迫を受けることがあります。この通路は胸郭出口と呼ばれ、斜角筋などの首の筋肉の間、鎖骨と第1肋骨の間、肩甲骨の突起の近くという3つの場所があります。

これらの場所で神経や血管が圧迫されると、肩から手にかけてのしびれや痛み、だるさなどの症状が現れます。症状は腕を上げる動作や、逆に腕を下げて重いものを持つときに強く出ることが特徴です。

また、症状は神経が圧迫される神経型と血管が圧迫される血管型、その両方が圧迫される「混合型」に分けられます。神経型では主にしびれや痛みが、血管型では手の冷えやむくみが現れることが多いです。

頚部、肩部、腕部に痛みやしびれや脱力感を感じる患者の3割が胸郭出口症候群と診断されているデータがあります。年齢別では、20代から40代の女性に多く見られる傾向があります。デスクワークや事務仕事に従事している方や重いものを持ち運ぶ労働者にも発症リスクが高いとされています。

胸郭出口症候群を放置してしまうと、症状は徐々に悪化していきます。初期には腕を上げたときだけだった症状が、日常的に感じるようになることがあります。

神経が圧迫され続けると、手の筋肉が徐々に衰えてきます。手の小指側の筋肉がやせ細り、握力が低下して物をつかむ力が弱くなります。ボタンを留めるなどの細かい作業が困難になり、日常生活に支障をきたすようになります。

また、血管が圧迫されると、手の血行が悪くなり、冷えやむくみが慢性化します。重症の場合には、血管内に血栓ができて腕の血管が詰まってしまうこともあります。これにより、腕の痛みや機能障害が生じる可能性があります。

運転やデスクワークなど現代生活に欠かせない動作に支障が出る、危険な症状といえます。

胸郭出口症候群の原因

2005年に治療家になって以来、胸郭出口症候群でお困りの方を数多く施術してきました。症状の程度は人それぞれですが、病院で付き合って行くしかないと言われて、薬で数時間症状を抑えるだけしか出来ない、それはなぜでしょうか？

これまでの検査結果や施術経験から断言できるのは、胸郭出口症候群の原因はひとつではなく、いくつかの要因が複雑に絡み合っているということです。

胸郭出口症候群の主な原因として、以下のようなことが考えられます。

胸郭出口症候群はこのような複数の原因が複雑に絡み合って引き起こされる症状です。

これらの原因により、筋肉の緊張、骨格の可動域減少、姿勢が悪さが身体に定着します。その結果、神経や血管が通る狭い通路がさらに狭くなり、圧迫が生じます。

特に現代社会では、スマートフォンやパソコンの長時間使用により、首や肩に負担をかける機会が増えています。また、筋トレブームにより上半身の筋肉を過度に鍛えることで、筋肉が肥大し神経や血管を圧迫するケースも増えています。

症状の現れ方は人それぞれで、同じ原因でも症状の出方や強さが異なります。そのため、単に痛みを和らげるだけの対処療法では根本的な解決にはなりません。

1人1人の原因が異なるからこそ、改善のためには検査が何より重要になります。

病院や他の治療院で改善しなかったとしても、諦める必要はありません。胸郭出口症候群でお困りなら、豊富な施術実績を誇る当院にお任せください。

病院とはここが違います

胸郭出口症候群への対応として、次のようなものが一般的です。

装具療法

手首や肩の動きを制限するサポーターや装具を使用し、神経や血管への圧迫を軽減します。

日常生活や仕事に制限がかかり、長期間の使用で筋力低下を招くことがあります。根本的な原因解決ではないため、装具を外すと症状が再発することが多くあります。

薬物療法

一時的な痛みの緩和には効果がありますが、長期服用による副作用のリスクがあります。また、薬の効果が切れると症状が戻るため、根本的な解決にはなりません。

痛みが強い場合には神経ブロック注射を行います。しかし、注射そのものに苦痛を感じる場合もあります。また、頻繁に注射を繰り返すと関節や周囲の組織にダメージを与える可能性があります。

リハビリ療法

効果を実感するまでに時間がかかり、継続的な通院が必要です。また、自己流のストレッチでは症状を悪化させる可能性もあります。

リハビリそのもので痛みを感じる、そもそもの痛みでリハビリが行えない場合もあり、症状の程度によっては実践できません。

手術療法

手術そのものによって神経が傷つくリスクがあり、それによって別の痛みが発生します。また、手術が成功しても症状が完全に改善しない可能性もあります。

入院や手術後の経過観察を含め長期間、仕事や学校などを休む必要があります。手術後の部位を庇うために別の部位に負担がかかったり、患部の筋力低下によって日常生活の復帰に時間がかかります。

胸郭出口症候群を改善するために

まずはあなたの胸郭出口症候群の原因を検査によって明らかにします。施術だけでも一時的に症状を緩和させることはできますが、原因を正しく解明できていなければ、根本から改善することはできないからです。

当院は、一般的な治療院では行わない、経験と科学を融合させた独自の検査で、胸郭出口症候群の真の原因を見つけ出します。そして明確な根拠を示し患者さんと共有し、施術を進めていきます。

当院の特徴

国家資格を持つ院長が問診を行い、検査から施術まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

当院では、身体の変化や症状の波を見逃さないように、当院は検査から施術まで院長が全て行うようにしています。症状だけでなく、人を診ることで変化を見逃さないため、高い治療効果があります。

薬を服用されている方や薬に頼りたくない方、手術は避けたい方、他の治療院に通院して効果がなかった方も、諦めずに当院にご相談ください。

胸郭出口症候群のQ＆A

胸郭出口症候群は自然に治りますか？

胸郭出口症候群は、原因となる姿勢や動作を改善しない限り、自然に治ることは少ないです。特に症状が進行している場合は、適切な治療が必要です。初期段階であれば、姿勢の改善や生活習慣の見直しによって症状が軽減することもありますが、根本的な原因が身体に残っている場合がほとんどで、疲労の程度や環境によって再発するリスクがあります。

胸郭出口症候群は手術が必要ですか？

必要ではありません。胸郭出口症候群の多くのケースでは、保存的治療で改善が見られるため、必ずしも手術が必要というわけではありません。当院では、手術を避けたい方のために、根本原因を取り除く施術を提供しています。ただし、重度の場合や長期間放置した場合、また頚肋などの骨の異常がある場合は、手術が必要になることもあります。まずは詳細な検査を行い、最適な治療法を提案します。

デスクワークを続けながらでも改善できますか？

はい、デスクワークを続けながらでも改善は可能です。当院では、デスクワーク中の正しい姿勢や、定期的な休憩の取り方、簡単なストレッチ方法など、仕事を続けながらできる対策をアドバイスします。また、施術によって筋肉の緊張を緩和し、関節の可動域を改善することで、デスクワークによる負担を軽減します。

施術によってどのように改善しますか？

施術によって、圧迫されている神経や血管の解放を目指します。首や肩の筋肉の緊張を緩め、関節の可動域を改善することで、神経や血管への圧迫を軽減します。また、姿勢の改善も重要な要素です。特に前方頭位や肩の巻き込みなど、神経や血管を圧迫しやすい姿勢の修正を行います。そこで重要なのは、詳細な検査です。首や肩の状態だけでなく、姿勢全体のバランスや日常生活での動作パターンを評価します。

胸郭出口症候群で悩まされていた皆さまも、当院の施術を受けて、このような変化がありました。

症状の根本原因を取り除く当院のカイロプラクティックと胸郭出口症候群は非常に相性がよく、長年悩んでいた症状でも劇的に改善するケースもよく見られます。

胸郭出口症候群は早くに対処すればするほど、改善までの期間も早くなります。一人で悩むことなく、お気軽にご連絡ください。