【意外な原因も】坐骨神経痛はなぜ起こる

湘南カイロ平塚整体院の高木です。腰からお尻、足にかけての痛みやしびれに悩まされて、なぜこんな症状が起きるのか不思議に思っていませんか。痛みの原因を理解することが、適切な治療法を選ぶ第一歩になります。

当院には、坐骨神経痛の原因を知りたくて相談に来られる方がたくさんいます。病院で診断名を告げられても、それが何を意味するのか、なぜ自分に起きたのかを詳しく知りたいという方が多いです。今日は坐骨神経痛を引き起こす様々な原因について、詳しくお話ししていきますね。

坐骨神経痛を引き起こす主な疾患

坐骨神経痛を引き起こす原因として最も多いのは腰部脊柱管狭窄症と腰椎椎間板ヘルニアです。若い方は腰椎椎間板ヘルニアと梨状筋症候群が多く、お年寄りは腰部脊柱管狭窄症と腰椎椎間板ヘルニアが多いという年齢別の傾向があります。

これらの疾患は画像診断で確認できることが多いため、病院で診断名を告げられることになります。

腰部脊柱管狭窄症

加齢により脊柱管が狭くなることで神経根や馬尾を圧迫し、坐骨神経痛が引き起こされます。椎間板の変性に伴って周辺の椎間関節や靭帯も加齢変化が進み、骨の変形やずれで脊柱管の内部が狭くなって馬尾神経を圧迫することがあります。

体を後ろに反らせると脊柱管がさらに狭くなり神経などを圧迫するため痛みが出やすいという特徴があります。50歳以上の方に多い疾患ですが、早ければ30〜40歳代で発症することもあります。

腰椎椎間板ヘルニア

椎間板がつぶれて飛び出すことで腰椎の神経を圧迫し坐骨神経痛が起こります。前かがみになると痛みが出やすいという特徴があり、若い方に多く見られる原因の一つです。

腰の椎間板が飛び出して神経を圧迫することによって起こりますが、興味深いことに坐骨神経痛や腰痛の有無に関わらず画像診断で椎間板ヘルニアが発見されてしまうことから、椎間板ヘルニアが直接の原因とは言い難いケースもあります。

梨状筋症候群

おしりの筋肉のひとつである梨状筋の中を走っている坐骨神経が、スポーツや交通事故などの怪我で圧迫されて痛みが出ることがあります。筋肉の緊張が神経を物理的に圧迫して血流を滞らせ、神経に炎症を引き起こすメカニズムです。

若い方やスポーツをされる方に多く見られる原因で、画像診断では異常が見つからないことも多いです。

その他の原因となる疾患

坐骨神経痛を引き起こす原因は上記の三大疾患だけではありません。骨粗鬆症、腰椎圧迫骨折、腰椎分離症、脊椎カリエス、腰椎分離すべり症、化膿性脊椎炎なども坐骨神経痛の原因となる病気です。さらに、がんなどの悪性腫瘍、アルコールなどの中毒性疾患、糖尿病も原因になり得ることが分かっています。

坐骨神経痛は典型的には神経根圧迫によって引き起こされ、通常は椎間板ヘルニア、骨の不整、脊柱管狭窄症、または頻度ははるかに少ないが脊椎内の腫瘍もしくは膿瘍に起因することがあります。神経が圧迫されることで炎症や血流障害を起こし、しびれや痛みが生じるメカニズムです。

生活習慣や姿勢の影響

疾患だけでなく、日常生活での姿勢や動作も坐骨神経痛の大きな原因となります。長時間同じ姿勢を取り続ける、運動不足、中腰での作業や重い荷物を持つなどにより腰部へのストレスや臀部の筋肉の過緊張を引き起こすことがあります。

長時間のデスクワークや片側に偏った姿勢の継続、過度な運動や重いものを持つ動作なども坐骨神経への負担を増やし、症状を悪化させる要因となります。

運動のしすぎやデスクワークによる運動不足など、一見正反対に見える要因がどちらも坐骨神経痛の原因になり得るのは興味深いところです。自分の生活習慣や仕事内容を振り返ることで、どの原因が当てはまるのかを考えてみることが大切です。

複合的な原因と改善の可能性

坐骨神経痛の原因はひとつではなく、腰椎関節・仙腸関節の可動域減少、腰部の筋肉・筋膜・皮膚の緊張など、いくつかの要因が複雑に絡み合っています。

血流不良による筋緊張、筋肉の過緊張、加齢や変性による脊椎の変化、長時間の座位や無理な姿勢などが痛みを増幅させる要因であり、これらの要因が複合的に作用して症状を悪化させることが多いのです。

椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症のような変形を伴う問題があっても、背骨の関節を広げて筋肉の緊張を取り除けば、神経の刺激がなくなるため改善できます。画像診断で異常が見つかったからといって、必ずしも手術が必要というわけではありません。

画像診断では分からない原因

2019年、日本整形外科学会と日本腰痛学会より、腰痛の発症や慢性化による画像診断などでも原因が特定できない腰痛が85%を占めるという腰痛診療ガイドラインがまとめられています。

レントゲンやMRIでは見えない腰椎関節・仙腸関節の可動域減少や腰部の筋肉・筋膜・皮膚の緊張などの神経圧迫が、坐骨神経痛を引き起こしている可能性が高いのです。

画像診断で椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症という診断名がついても、それが直接症状と関係ない場合もあります。画像診断では判明できない筋肉の緊張や関節の可動域減少などを検査し、総合的に判断する必要があります。

年齢と原因の関連

年齢によって坐骨神経痛の原因には傾向があります。20代から40代の若い方は、腰椎椎間板ヘルニアや梨状筋症候群が多く、スポーツや重労働、長時間のデスクワークが原因となることが多いです。50代以上の方は、加齢による椎間板や脊柱管の変性が最も多い原因で、腰部脊柱管狭窄症の発症が増えてきます。

ただし、これはあくまで傾向であり、若い方でも脊柱管狭窄症になることもありますし、高齢の方でも梨状筋症候群が原因となることもあります。一人一人の生活習慣や体質、過去の怪我や病気の履歴などによって、原因は大きく異なります。

原因特定の重要性

坐骨神経痛の原因は人によって様々で、その原因の部位も人によって違います。薬で症状を抑えるだけではすぐに症状は再発してしまいます。一人一人の原因が異なるからこそ、検査によって真の原因を特定することが何より重要になります。当院では経験と科学を融合させた独自の検査で、坐骨神経痛の真の原因を見つけ出します。

坐骨神経痛の原因は、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、梨状筋症候群などの疾患だけでなく、生活習慣や姿勢、複合的な要因が絡み合って引き起こされます。年齢によって多い原因には傾向がありますが、一人一人異なる原因を持っています。

画像診断で分かる原因だけでなく、レントゲンでは見えない筋肉の緊張や関節の可動域減少なども重要な原因です。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症のような変形を伴う問題があっても、背骨の関節を広げて筋肉の緊張を取り除けば、神経の刺激がなくなるため改善できる可能性があります。

原因を正しく理解することが、適切な治療法を選び、根本から改善するための第一歩となります。一人で悩んで不安を抱えるよりも、専門家に相談して原因を明確にすることをおすすめします。

当院では検査によって一人一人の真の原因を特定し、根本から改善するための施術を提供しています。いつでもお気軽にご相談ください。